歌のことを考えると、混乱する。
趣味としての歌を続けたい気持ちはやまやまながら、何を歌ったらいいのか、わからないのだ。好きな音楽と、歌える曲とが、今はマッチしない。
20代の頃に足かけ4年ほど、趣味で声楽を習っていたことがあります。
やめてからもずっと、また歌いたいと思っていて、おととしの暮れ、20年ぶりにレッスンを再開。
歌謡曲やジャズがメインの先生ですが、クラシックの方がわたしに合うということで、発表会用にはみんなも知ってる「Time to say good bye」をセレクトしてくれました。日本の歌謡曲も歌ってみればということで、これも先生お勧めの「涙そうそう」を。
どちらも、歌うのはとても気持ちがよかった。
だがどちらも好きでもなんでもない曲だった。
その後も、先生が勧める曲は関心のもてない曲ばかりで、わたしが好きな曲は先生が好まない曲ばかり。楽しいのは発声練習の時間だけだと気づき、やめました。練習用と言われれば、どんなに趣味に合わない曲でもイヤではないのだが、発表会では自分の心にフィットする曲がいい。
わたしの場合は、歌がうまくなりたいのでもなく、人を喜ばせたいのでもなく、ただ自分を表現したいということのようです。今わかりました。
思い通りの表現をするには修業が必要です。修業は苦ではない。それ以前に、歌を探すところから始めなくてはならないのが問題だ。
歌以外の表現で充分じゃないか? いや、それが、そうでもなさそうなのだ。
(写真の絵はヒエロニムス・ボスの「聖アントニウスの誘惑」。リスボンの国立古美術館で)
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