90歳の通称「ラッキー」。西部劇に出てきそうな小さな町で一人暮らしをし、いかにもカウボーイな(実際は元軍人)格好で、同じ繰り返しの日々を淡々と送っている。加齢で倒れたのをきっかけに、死が近づいていることを悟り、少しずつ、少しずつ、心境に変化が訪れていく。
ラッキーはもはや何かを生産するという日々でもなく、家族がいるわけでもない。しかし偏屈ながらも周囲に愛されている。たぶん人生で得た友人のほとんどはすでに亡くなっただろうが、それでも今も年若い友人がいて、町のどこへ行っても受け入れられている。老人をありのままに受け入れ、邪魔者にしない町に住んでいること、それは幸運なんだと思う。
繰り返しの日々のようでもその中に思索があって語らいがあって、そこから90歳でも新たな発見があって悟りがあって、それも成長というのでしょう。
楽しい作品か? 人生の終盤を迎えた人を主人公にした作品はしばしば見るけれど、人生勉強になる反面、いつもなんだか、自分がすっかり年老いて人生を終えようとしているような気分になってしまう。
「ラッキー」LUCKY
2017年、アメリカ
監督:ジョン・キャロル・リンチ
http://www.uplink.co.jp/lucky/
Anyway, Harry Dean Stanton was so cool.
May his soul rest in peace.
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